「アクアリウムを始めたいけどコストが高そう。どれくらいかかるんだろう?」
アクアリウムにかかる初期費用と維持費。初期費用は水槽本体を始め、照明やフィルターなど合計7〜10万円程度になります。
それに対して維持費、特に電気代はどれくらいかかるのか?
水槽のサイズや季節、使用している機器によって差があります。今回は60cm水槽で実際に測定したデータをもとに、水槽のサイズごと、また機器ごとにそれぞれ電気代を試算しました。
さらに電気代を抑えるためのヒントもいくつかご紹介しますので最後までご覧ください。
こんな人におすすめの記事
- 水槽の維持にどれくらい電気代がかかるかを知りたい
- どの電気機器にどれくらいかかかるのか詳しく知りたい
- できるだけ電気代をかけたくない
60cm水槽1ヶ月の電気代は『1,684円』
ズバリ1ヶ月あたりの電気代は1,684円、1日あたり55.4円です。60cm水槽で1年間消費電力を実際に測定し、そのデータから電気代を算出しました。
電力量単価は1kWhあたり26.48円で試算しています
水温を25°に保つため暑い時期にはクーラーを、寒い時期にはヒーターを使うため消費電力が増えていることがわかります。
水槽サイズ別の電気代
60cm水槽のデータを基に、各サイズごとに電気代の目安を試算しました。
水槽サイズ
|
容量
|
ヒーター
|
電気代
|
---|---|---|---|
30cm | 10L | 36W | 379円/月 |
45cm | 17L | 55W | 579円/月 |
60cm | 57L | 160W | 1,684円/月 |
90cm | 150L | 300W | 3,158円/月 |
120cm | 205L | 600W | 6,315円/月 |
各水槽のサイズに適したヒーター容量と比例するように計算しています。適切なヒーター容量はこちらのサイトを参考にしました。
各機器の消費電力
各機器でどれだけの電力を必要とするかを見てみましょう。
以下の表は60cmの水槽で一般的に使われる能力のもので試算されています。
機器
|
消費電力
|
稼働率
|
電気代
|
---|---|---|---|
ヒーター | 160W | 12時間/日 | 1,525円/月 |
クーラー | 155W | 12時間/日 | 1,478円/月 |
冷却ファン | 1.9W | 24時間/日 | 36円/月 |
LED照明 | 18W | 6時間/日 | 86円/月 |
蛍光灯 | 36W | 6時間/日 | 172円/月 |
メタルハライド | 170W | 6時間/日 | 810円/月 |
循環ポンプ | 10W | 24時間/日 | 191円/月 |
電磁弁(CO2用) | 2.5W | 6時間/日 | 12円/月 |
電力計を使って測定してみる
実際には使用している機器や環境によって消費電力は異なるため、電力計を使って測定すると、より正確なデータを得ることができます。
安価で手軽な電力計も通販で手に入りますので、電気代が気になる方はぜひ測定をしてみてください。
おすすめの電力計はコチラで紹介しています。
-
参考【節電】コンセントに挿すだけのお手軽電力計【おすすめ5選】
円安や燃料費の高騰により、電気代は前年比で1〜2割上がっています。 それに加えて原発再稼働の懸念から、電力需要のひっ迫も予想され、政府からは「節電ポイント」なる制度も施行するようです。 いづれにしろ私 ...
続きを見る
電気代を安くするには?
電気代をなるべく抑えるためのヒントをいくつかご紹介します。
雰囲気温度を適温に保つ
ヒーターやクーラーなどの温度調節機器は全体の消費電力の8割以上を占めます。したがってそれらの稼働率を下げることが効果的です。
えびの水槽の場合適温は25℃程度。雰囲気温度が適正温度と大きく乖離する場合、稼働率が高くなります。
具体的には水槽が夏場閉め切った部屋の中にある、あるいは冬場外気温とほぼ変わらないくらいの部屋の中にあるといった場合です。適正温度を保つのに大きなエネルギーを費やすことになってしまいます。
水槽のためだけに広い部屋に冷暖房を使うのは本末転倒です。セキュリティに問題のない範囲で窓やカーテンの開閉で温度調節をするだけでも大きな効果があります。
[st-card-ex url="https://www.toli.co.jp/faq/curtain/03.html" target="_blank" rel="nofollow" label="" name="" bgcolor="" color="" readmore=""]
消費電力の高い電気機器の使用を避ける
クーラーにするのかファンにするのか、あるいはLED照明かメタルハライドか。説明したとおりそれぞれ消費電力に大きな差があるため、当然省エネの方が電気代は安くなります。
使用環境、使用用途に合っていることを確認した上で、消費電力も考慮するとよいでしょう。
またエネルギー効率の観点では、水槽のサイズに対し適した能力の機器を選ぶことも重要です。
能力が足りず稼働率が異常に高い、あるいは過剰で機器自体が大きすぎるとき効率が悪くなります。メーカーが示す適切な水槽サイズ、設置環境に従って能力を選びましょう。
容易に育てられる水草を選ぶ
育成難易度の高い水草にはコストがかかります。具体的に必要なものと言えば光量が強い照明、CO2添加、肥料です。
したがって電気代などの維持費だけでなく、初期費用にも大きな差が生まれます。標準的な環境に比べ水草を育てやすい環境ではどれくらいコストアップになるか、例を見てみましょう。
初期費用
維持費
上記の例では初期費用で45,000円、維持費で1,286円/月コストアップとなります。
弱い光量でも育ち、CO2添加や肥料を必要としない水草を選ぶことで、電気代だけでなく初期費用も抑えられることがわかります。
まとめ
- 60cm水槽の電気代は1,684円/月、また30cm水槽で約379円/月、120cm水槽で約6,315円/月
- 電力消費の大部分は温度調節機器によるもの
- 電気代を調べるには家庭用電力計を使うのがおすすめ
- 電気代を抑えるには雰囲気温度を保つ、消費電力の高い機器を避ける、容易に育てられる水草を選ぶのが効果的